心臓弁膜症啓発ウィークって知ってました?
2022年9月12〜18日の間、心臓弁膜症ネットワークという団体が
『心臓弁膜症啓発ウィーク』として啓発に取り組んでいました。
ちなみに、この活動は日本だけではなくドイツ、オーストラリア、ブラジル、アメリカ、イギリスなど、世界中で行われているようです。
活動の中心は、様々な国の心臓疾患関連の患者団体連合組織『Global Heart Hub』です。
心臓弁膜症啓発ウィークは終わったのに、なぜこのテーマかと言うと…
啓発されたのかよくわからないからです。
この啓発期間、皆さんは心臓弁膜症について誰かと話しましたか?
どのくらい「心臓弁膜症」という言葉を目にしましたか?
私は、Twitterとインスタグラムで目にしました。
それは、心臓弁膜症ネットワークをフォローしているので、タイムラインに流れてきたからです。
啓発ウィークが終わっても、心臓弁膜症について興味を持ってもらえるように
リンクを入れながら書いてみようと思いました。
どのタイミングでもいいので、是非リンクから「心臓弁膜症」を覗いてみてください。
心臓弁膜症とは?
心臓弁膜症ネットワークによると
心臓弁膜症は、心臓の弁のうち1つ以上の弁の摩耗、病気、損傷のいずれかによって引き起こされ、心臓を通る血液の流れに影響を与えます。また、生まれつきの場合もあります(先天性心疾患)。
心臓は4つの部屋にわかれています。
そして、その部屋に血管を通って血液が出入りしています。
その部屋の入口と出口にあるのが、『弁』です。
そして、この弁が開いたり閉じたりすることで血液を循環させています。
心臓弁膜症は、大きく『狭窄症』と『閉鎖不全症』の2つにわかれます。
狭窄症
弁の開きが悪く、血液の通り道が狭くなっている状態です。
血液の通り道が狭いため、送り出される血液の量が少なくなります。
また、狭い通り道に血液を押し込もうとするため心臓の筋肉に強い負荷がかかり、肥大してしまいます。
閉鎖不全症
弁がうまく閉じず、血液が本来流れる方向から逆流してしまう状態です。
閉鎖不全症では、押し出された血液が逆流します。
逆流した分、送り出される血液量は少なくなってしまいます。
それを補うために、心臓は更にがんばってしまい負担がかかります。
心臓弁膜症の基礎知識をもっと詳しく知りたい人はこちら!
先天性心疾患の心臓弁膜症
心臓弁膜症啓発ウィークの対象は主に65歳以上の人でした。
しかし、先天性心疾患としての心臓弁膜症も忘れてはいけません。
肺動脈弁狭窄症はほとんどが先天性
弁膜症の中で、狭窄症を起こす原因の多くがリウマチ熱や加齢による石灰化です。
しかし、4つの弁の中で唯一肺動脈弁に関してはその原因のほとんどが先天性によるものだそうです。
先天性心疾患の中でも、心室中隔欠損に次いで多い疾患です。
子どものときに軽症でも、成長していく中で症状が現れることがあります。
日本人の加齢による心臓弁膜症は、僧帽弁の狭窄・閉鎖不全症が多いといいます。
先天性の肺動脈弁狭窄症と、加齢による僧帽弁の弁膜症を併発すると
心臓への負担はさらに大きくなり、心不全を発症する危険があります。
テーマは『あなたの心臓の声を聴こう』
心臓弁膜症啓発ウィーク特設ページで示されているキーメッセージを見ると、
心臓の異変に自分で気付くことの大切さを感じます。
心臓弁膜症は、加齢が原因のひとつとして挙げられます。
そのため、65歳以上の方は注意が必要です。
定期的な健康診断も大切ですが、自覚症状を見落とさないことが重要です。
息苦しさ、疲労感を歳のせいにしていませんか?
めまいは寝不足や疲れだと決めつけていませんか?
これらの症状は、心臓弁膜症のサインかもしれません。
『歳のせい』と見過ごさず、一度受診をしてみましょう。
また、成人先天性心疾患の人は息苦しさや疲労感など
症状に慣れてしまっていることもあります。
いつもより息苦しい、手が冷たい、
症状が落ち着くまでに時間がかかるなど、少しの変化を
『いつものこと』と見過ごさず、主治医に相談してみましょう。
まとめ
心臓弁膜症だけではなく、心臓病の普及啓発は今後も必要です。
ですが、啓発活動はとても難しいものです。
興味がない人の目にいかに触れるか、触れる頻度が大切です。
また、マーケティングでは「16%の法則」があると聞きました。
ターゲットとする層の16%に認知されると、一気に拡散していくそうです。
どうか少しでも多くの人に届きますように。