yandyandy’s diary

心臓リハビリテーション指導士から、心臓を持つすべての人へ

胸キュンにご用心

今回のテーマは『胸キュン』

私には大好きなアーティストがいて、今朝車内でその人の歌を聞いていたら胸がドキドキと高鳴って、グーっと胸が締め付けられる感じがしました。いわゆる『胸キュン』といわれるアレです。やっぱり好きだなぁ〜なんて幸せな気分だったのですが、この「胸が締め付けられる感じ」「急に胸がドキドキして苦しくなる」…心臓病の症状に似てると気付きました。

気になったので調べてみました。

 

胸キュンが起きる時にはまず、脳の大脳辺縁系にある扁桃体という部位が反応します。この扁桃体は無意識的な不安や恐れ、喜び、悲しみなどの情動を司っています。そして、脳から『アドレナリン』『ドーパミン』というホルモンが分泌され、交感神経を刺激して心臓の心拍数を上げ興奮状態にします。これが胸のドキドキを引き起こす原因です。また『フェニルエチルアミン』というホルモンがあり、これがアドレナリンやドーパミンの分泌を更に促し、好き!という感情を高めると言われ恋愛ホルモンと呼ばれているそうです。

この胸キュンは本能ではなく後天的に学習されていくものだそうです。あの仕草素敵だなとか、あの表情が好きとか自身が経験した感情から、ある刺激を性的刺激と捉えて脳が興奮するようになるそうです。

 

その時の心臓の状態はというと…

心臓の筋肉に血液を供給している冠動脈がその心臓のドキドキに見合って十分拡張しないと少し虚血気味(心筋に血液が十分に供給されない)になってごく軽い狭心症(冠動脈が一時的に細くなる)のような状態になって胸がキュンとすることもあるかもしれません。ほかにも、手がふるえたり、手のひらに汗をかくのも交感神経の働きによるものです。

http://physiology.jp/guidance/4822/

 

なんと、私がときめきだと感じていたあの胸の苦しさは狭心発作だったのですね。これは冠攣縮性狭心症と呼ばれ、運動や労作に関係なく生じるものです。多くの場合、遺伝的要素が大きいようです。私は父がこの冠攣縮性狭心症を患っている為、体質的に胸キュンしやすい体質なのでしょう。なんだか切ない結論に至りました。

 

今回はここまで。

皆さんも胸キュンにはお気をつけください。