yandyandy’s diary

心臓リハビリテーション指導士から、心臓を持つすべての人へ

患者教育とコーチング

久しぶりの更新です。

コロナに罹患したり、子どもが風邪を引いたりとドタバタしていました。

そんな中でも、自分のやりたいことやできることを模索してました。

 

Twitterで最近呟き始めた「コーチング」が、今の自分に必要なものではないかと思っています。

そして、このコーチングを医療従事者が使いこなせたら、最強の治療ができるのではないかと思っています。

 

心臓病や呼吸器疾患、糖尿病などの内部疾患に対するリハビリテーションでは、『患者教育』が必要と言われています。

これは、再発予防はもちろん、患者さんのQOLを上げるためにも重要な位置付けとなっています。

 

私も理学療法士として患者さんと接している中で、様々な患者教育を実践してきました。

病気について説明したり、必要なリハビリがどんなことか理解してもらったりは勿論のこと。

運動習慣が必要な方には、習慣化できるようスケジュール表やチェック表を作成して渡したり、動くときに注意が必要な人には、注意点を紙に書いて部屋に貼ったりしました。

また、心臓リハビリに携わっていた際には、心臓病に関する冊子に加え、血圧や食事内容を記載できるノートを作って渡していました。

 

再発予防に関して勉強して、試行錯誤していましたが、うまくいった!と思える経験はほとんどありませんでした。

行動変容というのは本当に難しい。

特に高齢者の方々は、今までの人生経験の中で自分を確立されており、「いまさらねぇ〜」「先は短いから好きなようにするよ」という方が多いのです。

そして、再入院。

 

正直、嫌になりました。

医療者は適切な行動を提示しているのに、それをやらずに悪化させる。

行動変容には内因的な動機づけが必要と言われても、どうすればいいのかが分からない。

そして、医療者が患者さんを「教育する」という言葉。偉そうに…なんて。

 

そして、今回コーチングを知りました。

以前から名前は知っていましたが、なんとなく胡散臭くて(ごめんなさい)敬遠していました。

そんな中、友人からコーチングの練習をさせて欲しいと言われて体験しました。

それをきっかけに何となく調べてみたら…

 

これだ!!!

 

私に足りなかったもの。

今までの私は、患者さんに対して与えすぎていたのです。

患者さんの中にある目標や思いをちゃんと引き出せず、想像して動いていたのです。

正しいと言われている道に患者さんを連れて行こうと必死だったのです。

 

でも、違うんですよね。

まずは自分の中にある「どうしたい。どうなりたい。」に気づいてもらわないといけない。

病気を持って生きるってどういうことなのか、自分の中で考えてもらわないといけない。

考えても分からないこともあるけど、そこに気づくことが大切。

分からないならどうしたらいいのか、どんな選択肢が自分にはあるのか。

あるコーチが言っていたこと。

起きてしまった事実は変えられないけど、その事実にどんな意味をもたせるか、自分がどう捉えるかはいつでも変えられるのです。

病気になった事実は変えられないけど、それをどう捉えるかは自分次第。

 

コーチングは、目標を持って進む人を応援するスキル。

でも、その目標を見つけられないっていう人は、目標を見つけることが目標になるんです。

だから、コーチングは誰にでも適応はあると思います。

ただ、カウンセリングとか違うので精神疾患を持っている方は難しいかもしれません。

 

心臓病を持っているけど、自分の人生を自分の足でしっかり歩いて行きたい!

できないことだけに縛られたくない!

やりたいことがあるけど、踏み出せない。

やりたいことが分からない。

もし、コーチングのスキルをしっかり取得できたら、心臓病を持ちながらがんばって生きている人たちを応援できるんじゃないかと思ってます。

コーチはクライアントの伴走者。

一緒に歩いていけたらいいな。

 

でも…高いのよ、受講費(泪)

現実に引き戻されたところで、今回は終わりです。

#心臓病

#コーチン

#患者教育